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自己分析 2018年07月19日

最近急増中!作文・小論文試験 「泣き」を見る前に対策しておいた方がいいですよ【前編】

最高気温が35度を超える猛暑日が続き、熱中症への注意情報を聞かない日はありませんね。大学の定期試験がそろそろ迫っているという人も多いのではないかと思います。2020年卒の就職活動も動き始めていますので、こまめに水分を取って、同時進行で少しずつ準備していきましょう。

さて、前回、前々回などでSPIや時事問題対策などの筆記試験対策についてお話してきました。実は、筆記試験で最近増えているのが、作文・小論文です。就勝ゼミナールに通っている学生さんからこんな声を聞きました。

「先輩から聞いたのですが、ある大手企業がガラッと筆記試験の形式を変えてきたそうなのです。去年までなかった作文・小論文試験が出てきたそうです。ヤバくないですか?」(19年卒西南学院大学・IT系企業内定女子)

「私の友人が受けた企業で、小論文試験があったそうです。友人は対策をしていなかったため、まったく歯が立たなかったらしく、筆記試験の段階であえなく不採用になってしまいました。割と志望度の高い企業だったらしく、かなり気落ちしていましたね」(19年卒西南学院大学・デベロッパー系企業内定女子)

こういう学生さんの声、けっこう聞きます。みなさん、準備のほどはいかがでしょうか。

「うわー、マジか」「えー!?」という声が聞こえてきそうですね。実は筆記試験って、SPIだけではないのです。でも、安心してください。作文・小論文は、きちんと対策を立てて練習していけば、全然怖くありません。今回と次回の「講師ブログ」では、作文・小論文対策についてじっくりお話していきます。

では、早速、作文・小論文の書き方の話に入っていきたいところですが、その前に、そもそも、なぜ作文・小論文が採用試験に課されるのか、採用担当者の意図をみなさんといっしょに考えていきたいと思います。書き方の話は次回にしますので、楽しみにお待ちいただければと思います。

実は面接の救済措置としての側面もある

まず、真っ先に出てくるのが、文章力を見るということではないでしょうか。会社に入ると、ビジネスメール、議事録や企画書の作成など思いのほか文章を書く機会が多いです。そういった、基本的な文章を書く力があるかどうかを見たい、というのが挙げられます。これは至極当然のことといえましょう。

その他、実はこういう意図もあるのです。以下2点、見ていくことにしましょう。

〇応募者の知性や価値観を見る

特に作文がそうなのですが、抽象的なお題(例:「道」「ブランド」など)が与えられて、それについて書いていくことになります。そのお題をどう受け取るかは、それこそ人それぞれで、正解はありません。まさに、そのお題についてどう考えているのか、ウェブテストでは測れない価値観を見たいのだと思います。

〇面接の救済措置として

面接と作文・小論文試験をセットで実施する企業があります。誰もが知っている某放送局の一次選考がそうなのですが、これは、面接の救済措置としての側面があるようなのです。

少し具体的に説明しますと、面接でうまくしゃべれなかったとしても、作文・小論文がよく書けていたら、選考に残る可能性があるということです(その逆もまた然りですが)。

もし、面接と筆記試験をセットで実施する企業があれば、挽回できる余地があるかもしれません。面接の練習は、大学のキャリアセンターや就職課が主催するものなどで対策する人は多いのですが、意外と作文・小論文対策をしている人は少ないと思われます。

もちろん、自分が受ける企業では「絶対に作文・小論文試験は出ない」という保証があれば、それこそ面接の練習や企業研究など他に時間を割いた方がいいでしょう。

しかしながら、採用試験に絶対はありません。いつ作文・小論文試験に出会ってもいいように、早めに対策しておくことをおすすめします。書けるようになるまでに時間がかかりますから。

そのような作文・小論文ですが、それぞれのちがいについてみなさんご存知でしょうか。こうして言葉がちがうということは、意味が分かれているということになります。では、それぞれのちがいについて見ていくことにしましょう。

「作文=感想文」ではない

まず、作文は、お題を正確に読み解き、自分が経験したこと(エピソード)を固有名詞・名詞・数字を用いて事実描写を重ねていくものであると定義いたします。

一度くらい小説を読んだことのある人ならわかるかもしれませんが、「私が思った」といった類の記述は、ほとんど見当たりません。また、読者の脳内に映像を再生してイメージもらうために、固有名詞・名詞・数字がふんだんに盛り込まれているはずです。

そうそう。みなさんの通っている大学から自宅までの道のりって、どのように説明していますか。たとえば、こんな感じで「大学の正門を出て、信号を曲がって、ちょっと坂を下って、駅に着く」という説明になっていませんか?これだとちょっと伝わりにくいですよね。

これが「大学の正門を出て、20メートルほど歩くと、『大学前』という信号があります。その信号を渡って右に曲がり、〇〇坂を100メートル、約5分歩いて下ったら、〇〇電鉄××駅の西口改札に着きます…」だといかがでしょうか。少しは分かりやすいのではないでしょうか。是非普段の会話から固有名詞・名詞・数字で説明できるよう、練習してみてください。

小論文は「イエスorノー」式で

つぎに、小論文は、入社試験で課される短い論文のことです。お題が出されたら、そのお題について問題提起を行い、論ずるというものです。

たとえば、お題が「消費税」だったら、「消費税増税に賛成か、反対か」といった感じで問題提起し、立場を明確にして自分の考えを筋道立てて論じていくということになります。

ここまでいかがでしょうか。作文と小論文、随分感じが異なるのではないでしょうか。

なお、出題する企業側が、作文と論文のちがいを踏まえていないこともあります。お題によっては、作文でありながら、小論文のような感じで書かなければならないこともあります。注意しておきましょう。

次回は、いよいよ作文・小論文の書き方の話に入っていきます。お楽しみに。